ナースはチームでコミュニケーションを高め仕事がデキル理由

ナースはチームで仕事をする

ナースがチームとしての力を発揮するために、ナースが医療現場でどのようなコミュニケーションをする傾向にあるのか次第で、チームの士気も上がりよりよい医療を提供することができます。

ナースはほとんどの仕事をチームで行っています。ナースは24時間患者のそぱにいるわけですから、たとえプライマリーナース制(担当ナース制)を取っていたとしても、自分の勤務以外の時間帯は他のナースが担当患者を受け持ち、ケアに当たります。したがって、チームメンバーがいかに協力し合えるか、ということがきわめて重要になります。

もともと日本の文化は調和を大切にする文化であり、チームの和を大切にしようとします。協力し合わなければ仕事が進まないので、できるだけ葛藤を起こさずうまくやっていきたい、という気持ちが強くなります。

しかし、和を大切にすることを第一に考え、葛藤を回避しようとすると、さまざまな問題が生じてきます。

意見の食い違いでチーム力が弱まる

ナースのチーム力たとえば、患者のケア方法について話し合っている場では、いろいろな観点から意見を出し合い、よりよいケアを追求することが必要です。ところが、この話し合いの場で、自分は他のナースと違った意見をもっているのにそれを言わないようにしたり、担当ナースの考えに安易に同調してしまうと、患者にとってのよりよいケアが追求できなくなってしまいます。

異なる意見を言うことは和を乱すことであると考たたり、その後ギクシャクして仕事がしづらくなるのが嫌だと思って、率直な意見を言い合わなければ、切磋琢磨してよい看護を提供しようという意欲を削ぎ、チームの士気も上がらず、チームとしての協力体制を弱めてしまいます。

そして、このようなことが続くと、ナース一人ひとりが主体的に判断したり、自分の考えや判断を相手に伝える力を養うことができなくなってしまうのです。

逆に、主張はするがそれが攻撃的であるために、チームで協力し合う雰囲気を壊してしまうようなナースもいます。たとえば、看護に対する熱意が強いナースのなかには、周囲に批判的で攻撃的になる人がいます。仕事の熱意が強いことはいいことなのですが、自分に厳しいと勢いの人にも厳しくなり、自分と同じように熱意をもって仕事をしていないと思うナースに対して、強く非難したり、ぱかにしたりするのです。

自分の考え方や、やり方が正しいという気持ちが強く相手の言い分や、考え方に耳を傾けることができず、チームから孤立したり、チームとしての力を発揮すぺきときに、それができないチームをつくってしまうことになってしまいます。

医師とナース関係は対等な関係である意識が薄い

チーム医療が重要であるといわれて久しいのですが、いまだに、医師とナースは対等な関係であるとは言いがたいのが現実です。医師はナースに対して治療上の指示を行いますが、それはあくまでも治療に関する指示の範囲であるはすです。ところが、その他の場面においても指示命令の関係になってしまうことがあります。

異職種としてのパートナーシップを結べず、多くのナースは医師との関係は上下関係であると認識し、そのように行動しています。医師のなかには、治療に関係のないことでも、あるいは何か頼みがある場合でも、「命令」する人がいます。そのようなとき、ナースはなかなかアサーティブに対応できません。

また、たとえ治療上の指示であったとしても、ナースは指示されたことのなかで専門的な視点から疑問を感じるようなことがあったをら、医師に疑問を伝え、ディスカッションする必要があります。このようなとき、疑問を提示することができなかったとしたら、患者の安全を守る義務を怠ることになってしまいます。

そして、その場で言わないで我慢していると、そのストレスかたまり、裏で医師の悪口を言ったり、他の医師に八つ当たりをしたり、突然怒りをぶつけたりすることになってしまいます。

また、医師との関係は対等であるぺき、という気持ちが強いがために、逆に医師に対して攻撃的になるということもあります。自分と意見が違う場合など、相手が間違っていると決めつけて、医師の姿勢を正してやる、と意気込み、言い負かそうと戦闘的になってしまうのです。

ナースは多忙である

ナースの仕事は煩雑で、内容も多岐にわたっています。患者の健康問題が複雑化多様化し医療技術が急速に進歩しているにもかかわらず、看護のマンバワーはきわめて少ない状態のままです。

業務は多忙をきわめており、また近年、医療事故の問題が深刻化するなど、物理的にも心理的にもナースを取り巻く環境は非常に厳しいものになっています。このようななかで、じっくりとコミュニケーションを交わすということが、いっそう難しくなってきています。たとえば、緊急の場面でナース同士攻撃的な言葉のやりとりをしてしまったとします。

それを後で修正しようと思っても、勤務帯が違ってなかなか会えなければ、話し合いのタイミングがつかめないまま、心にしこりを残すことにもなりえます。また、患者と話し合いが必要だと思ってべッドサイドに座っても、引っ切りなしにナースコールが鳴れば、それが気になって患者の話に集中できません。

また、時間がなくて早く結論を出さねばならないとなると、自分の意見を言わないで簡単に引き下がったり、あるいは逆に、無理やり相手に自分の意見を押しつけたり、といったことが起こりがちです。医療現場では、残念ながら自分の気持ちや考えを伝え、相手の気持ちや考えも聴いて、相互を尊重しながら歩み寄りを図る、といったていねいな作業ができづらいときがままあります。

時間的な制約も、アサーションを阻むひとつの要因になっているようです。

まとめ

この記事では、ナースをアサーテイプになりづらくしている背景について考えてきました。ナースという職業にある人たちの全般的な傾向をあげてみましたが、もちろん一人ひとりの特性があるでしょう。自分はこのような相手には、このような状況ではアサーテイプになれるが、このような相手には、このような状況ではアサーティブになれない、といった傾向があるはずです。

自分の傾向をふり返ってみて、なぜそのような傾向があるのか、アサーティブになれないことに影響している要因は何なのか、を考えてみましょう。それがよりアサーティブになるための第一歩です。ナースがナース同士で、また他の職種の人たちとアサーテイプにコミュニケートできれば、たとえ葛藤が生じたとしても、それを乗り越えることができます。

さまざまな意見を出し合い、知恵を絞り、協力して患者にとってのよりよい医療を提供することができます。そして、患者やその家族とアサーティブにかかわることができれば、患者や家族との相互理解が深まり、お互いに納得した治療や看護を進めることができるでしょう

次の記事では、ナースが医療現場でどのようなコミュニケーションをする傾向にあるのか、コミユニケーションの対象ごとに、非主張的、攻撃的になる傾向について、事例をあげながらみていきたいと思います。

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